他国に見る電力自由化

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日本では、2016年4月に電力小売りの全面自由化を予定し、2018年から2020年にかけて送電分離の達成を目標とするなど、電力自由化の改革の動きが活発なものとなっています。海外では、日本よりも先に電力自由化を達成している国がいくつかありますが、ここでは、日本と比較的似ていて、電力自由化を達成しているイギリスについてみていきましょう。
イギリスの電力自由化の始まりは、1980年代です。この時沈滞していた経済を、市場メカニズムによって立て直そうとする動きのひとつとして、電気事業の自由競争化があり、ここで電力自由化が進められることとなりました。イギリスでの電力自由化は段階的に行われました。まずは1990年に契約電力が1000KW以上の大口需要家に対して自由化が実施され、1994年には自由化対象が100KW以上となり、1999年にすべての需要家に対しての全面自由化が導入されました。このように、段階を踏んで、イギリスの電力自由化は達成されました。この結果、家庭用産業用すべての需要家が電力の購入先を自由に選べるようになっています。電気の小売業者の中には、その企業で行っている別分野の事業と電力をセット販売したり、長期の価格据え置きのプランを用意したりするなど、さまざまな企業努力により、自由競争を行っています。また、産業用向けには、需要家の細かなニーズに合わせた、オーダーメイド供給を行うなどのサービスも行っています。日本でも、段階的な電力自由化は実施されており、2005年から、50KW以上の電力に関して、自由化がおこなわれています。これがすべての範囲になるのが、2016年4月から予定されている、電力小売りの全面自由化です。
電力自由化の効果により、イギリスでは一時的に電気の卸売価格は下落し、これに合わせて小売価格も下落しました。このため、2000年代初めごろまで、自由化による一定の成果はあったとみられていました。しかしその後、さまざまな要因から卸売価格が上昇したため、小売価格も上昇しています。市場原理が働きやすい環境となったため、国際的な燃料価格の影響や、世界経済の動向の影響を受けやすいといった、不確実な面もあるといえるでしょう。イギリスには現在、電力市場で独占的な地位にある企業は存在しません。ですので、小売価格の低減という目的は現状では達成されていませんが、電気事業の市場を開くことによる、新規参入者の増加という目標は達成されたといってよいでしょう。

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