他国における電気料金の動向

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電力自由化の目的は、電力事業の市場参入規制を緩和することで、電力事業において市場競争を導入することによって、電気料金の小売価格を引き下げることです。しかしながら、電力自由化によって電気料金の低減に成功した国は今のところありません。2000年ごろまでは、各国とも電気料金は低下していますが、自由化開始前の1980年代から継続している傾向ですので、この低減が電力自由化によるものなのかどうかは判断することが出来ないものとなっています。むしろ、日本よりも先に電力自由化を行ったイギリスやドイツでは、近年日本の電気料金を追い越す勢い電気料金が上昇していて、期待されていたような、自由化による電気料金の低減が全く起きていないのが現状となっています。また、電力の産業用需要家と家庭用需要家の電気料金を比べた場合、家庭用需要家の方が、~区立が小さいものとなっています。
例えば、アメリカを例に見てみます。アメリカでは電力自由化を行った州とそうでない州がありますが、2000年代の電気料金は、原油価格の上昇と1990年代における設備投資抑制の反動により、自由化した州の方が全米平均よりも高くなっています。また、ヨーロッパ北部での電力自由化の影響を見てみますと、電力自由化の設計をうまく行っているため、社会全体から見てみた場合には、適切な資源配分が行われているということがわかります。しかしながら、こちらも自由化した国は燃料価格の変動によって電気料金が変化しており、今後抑えられていた設備投資が復調した場合、アメリカのように電気料金は上昇してしまうという予測もされています。
これに対して日本では、燃料費が高騰したにもかかわらず、産業用だけではなく自由化がまだされていない家庭用においても、電気料金の低下が続いています。しかしながら、外見上活発な競争は確認できていません。このため、料金の低下は、自由化による成果というよりも、電源構成の多様化を進めてきたことによる効果であるとも考えられます。しかし一方では、電気料金が低下したのは外的要因による影響よりも、電力自由化による潜在的な競争圧力によっておこされたものであるという意見もあります。そのため、現在では電力自由化によって、電気料金が低下したということを明確に示す根拠や研究結果が出ていません。整備によって電力自由化の目的を達成している例もありましたので、その点にも注目する必要があるでしょう。

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