電力自由化で本当に電気料金は安くなるのか

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2016年に電力の全面的な自由化が施行されます。これは、従来自然独占とされてきた電気事業において、市場への新規参入を緩和し、市場競争を導入することで、電気料金の引き下げや、電気事業のサービスの質の向上を目的としています。電力の自由競争における心配ごとの一つとして、電気事業が自由競争となることで、本当に電気料金を抑制することが出来るのかということがあります。確かに市場原理の観点から考えれば、企業同士の自由競争が活発になることで、それぞれの企業戦略が磨かれたり、価格競争が起こることによって、その価格が低減されることとなりますが、今まで規制によって価格を調節していた方が良いと考えられていた電気事業の分野で、はたして本当に自由競争が恩恵をもたらすことが出来るのかという不安要素はあります。他国の電力自由化による影響を見てみた場合、対応が不十分である場合、うまく機能しなかったケースもありますので、電力自由化を成功させるためには、これに対する準備が重要であるともいえるでしょう。
はたして電力自由化によって本当に電気料金は低減できるのでしょうか。100パーセント成功するとは言えませんが、例えば、以前の電力自由化による規制緩和において、次のような実例が出ています。経済産業省は、大規模な工場やオフィスへの電力小売りを自由化した後、電力会社間の競争が活発化したことによって電気料金が抑制され、その効果は全国で5兆円分に達したと発表しています。松山市教育委員会が発表した例では、愛媛県松山市の中学校29校が電力会社を新電力に切り替えたところ、年間で500万円分の電気料金を削減したとされています。
実際のところ、電力の全面自由化後に、電気料金がどのように変動するのかというのは未知数ですが、電気を選ぶ選択肢が無かった時代から、豊富な選択肢の中から、自身がさまざまな条件を考慮したうえで、主体的に選んだ会社と契約を結ぶ時代へと移り変わることは事実です。消費者一人ひとりが、電気について考えて、自分自身の価値基準で電力会社を選び、効率よく電気を使うようになれば、それぞれの電力会社はそのニーズに答えたサービスを提供することで、自由競争を勝ち抜くために会社のサービスの質は磨かれることとなるでしょう。このように、消費者が電気に対しての関心を高め、主体的に関わっていくことで、電気事業の向上を目指すことが、電力自由化の意義であるといえるでしょう。

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