垂直統合から水平連携へシフト

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2015年から進められる、電力自由化によって、2016年には電力小売りの全面自由化が施行されることになります。また、それに伴って、ガス業界においても、ガスの小売全面自由化が、2017年に施行されることになっています。これによって、今まで垂直連携の形をとっていたこれらの業界は、水平連携へとシフトしていくことが予測されています。ここではこれについてみていきたいと思います。

2017年4月の段階で、電力とガスの両方の小売りが全面自由化されることとなっています。これによって、各地域で電力会社とガス会社、さらに石油会社を交えた販売競争が激化していくことは必至でしょう。電力・ガス・石油のすべてを合わせて、自由な料金設定で家庭にも企業にもエネルギーを販売することが可能な状況となります。ガスの市場は、電力とは違って200社を超える事業者がひしめきあっています。その中で大手の4社だけが契約者数で100万を上回っており、関東・近畿・中部・九州それぞれの地域で強力な事業基盤を築いてきました。

電力とガスを組み合わせた小売り事業が広がっていく中で、地域を超えて、電力会社とガス会社の連携は急速に進展していくことが予想されています。ガスの領域でも、小売全面自由化に続いて、電力の発送電分離と同様に、ガス導管事業の分離が検討されています。大手のガス会社を対象として、電力会社の送配電事業に相当する、ガス導管事業を別会社に分離する案です。そうすれば、ガス会社以外の事業者が販売量を増やしやすくなることになるでしょう。

このたびの電力自由化をきっかけとして、電力・ガス・石油それぞれの市場の中で、上流から下流までを1社で担ってきた垂直統合型の事業構造は確実に崩れていくでしょう。これからは、エネルギーの種類と地域を組み合わせて、複数の事業者による水平連携で競争力を高めていくことが必要不可欠となります。

当面は、電力・ガス・石油の大手3社を軸として、水平連携の取り組みが首都圏から広がっていくこととなっています。電力とガスの市場改革がひと段落する2020年代の初めには、多くとも5つ程度のグループに再編されている可能性が大きいでしょう。このように、電力はもちろんですがそれ以外のすべてのエネルギー業界に対して、電力の自由化が与える影響は非常に大きなものとなることが予想されます。もちろん、これら以外の異業種の新規参入もありますので、消費者の方も、これらの動向に注目しておいて損はないでしょう。

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